第3回対話システムライブコンペティション 優秀賞受賞
私は、人工知能学会 第90回言語・音声理解と対話処理研究会 (第11回対話システムシンポジウム) にて開催された第3回対話システムライブコンペティションのシチュエーショントラックに参加しました。
当コンペティションは対話システムの現状や問題点の共有を目的に開催され、実際の人間とシステムの対話をライブで鑑賞・評価するのが特徴です。参加したシチュエーショントラックは特定シチュエーション用の対話システムを作成する部門で、今回は先輩からの依頼を断るというテーマで行なわれました。
シチュエーショントラックではデータの少なさ等から近年研究が盛んに行なわれている深層学習を用いた対話システムの構築が難しく、前回のコンペティションではルールベースの対話システムしか提出されていませんでした。しかし、私たちは深層強化学習を用いることによってデータの少なさを補いつつ、評価基準である「人らしさ」を考慮した対話システムを構築しました。結果は本選2位で、優秀賞を頂きました。シチュエーショントラックでは唯一対話管理に深層学習を用いた点からも一定のインパクトを残せたのではないかと考えています。対話内容等の詳細については対話システムライブコンペティションのサイトをご覧ください。
https://dialog-system-live-competition.github.io/dslc3/index.html
第90回言語・音声理解と対話処理研究会
コンペティションの母体である言語・音声理解と対話処理研究会にも全日程参加させていただきました。今回はCOVID-19の関係でオンライン開催でしたが、支障なく参加できた上、オンライン懇親会では著名な研究者の方とお話することができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。運営委員の方々に感謝いたします。
発表されていた研究はどれも独創的で、特に音声対話、ロボット×対話、画像×自然言語といったマルチモーダルな研究が多く、テキストのみの対話システムを中心に研究していた私には良い刺激になりました。この経験を生かし、今後も研究を進めていきます。
B4佐藤