人工知能学会全国大会2014
私は,愛媛県松山市にて2014/05/12-15までに行われた人工知能学会全国大会2014に参加してきました.
人工知能学会は,その名の通り人工知能に関する専門家から,
ロボット,脳科学,認知言語学,発達心理学等,多種多様な専門家が集まる学会です.
また,近年ではGoogleを代表とする様々な企業もスポンサーとなっています.
私は「幼児の学習バイアスを用いた意味の確率的表現」と題して,発表を行ってきました.
計算機は一般に,人間の扱う言葉を処理することが苦手であり,単語の意味などを
正確に扱わせることが非常に難しいという課題があります.
その為,計算機に言葉の意味処理を行わせる為の研究が世界各地で行われています.
今回,私はこの課題に対して,幼児の言語獲得過程を参考にしながらアプローチを行いました.
幼児は全く言葉を知らない状態から,言葉を獲得していくことができます.
この過程には,様々な学習メカニズムが存在すると考えられており,このメカニズムを
参考にしながら,計算機に言葉の意味の理解させるにはどうしたらよいか?という内容を
発表してきました.
いくつかの専門的な質問や意見を頂戴することができ,今後研究を進める上で大変勉強になりました.
私以外の発表では,「概念」という抽象的なものをロボットを用いて解明しようという取り組みや,
言語学から「概念」とは何か?について議論する発表,また近年盛んになりつつあるクラウドソーシング
についての取り組みに関する報告等がありました.
また,特別なセッションとして「ロボットは東大に入れるか?」や「コンピュータ囲碁はどこまで人間に
迫れるか?」
といった人工知能ならではのテーマも多数ありました.
学会が行われた会場近くには道後温泉と呼ばれる温泉があり,観光客でにぎわっていました.
また,愛媛の食べ物は大変美味しく,大きな若鶏のから揚げや新鮮な牡蠣なども味わうことができ,
大変有意義な学会ライフを過ごす事ができました.
D3 高田